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第21回:引越し

引越しといえば結婚や転勤など人生の転機の1つであり、新しい生活の門出ともいえます。しかしながらそんな引越しはいろいろな苦労も伴います。段取りが悪かったり、あるいは引越し業者が悪かったりすると、楽しいはずの人生の出発点も後味の悪いものとなりかねません。
そこで今回は、引越しに関する失敗談についてお話をしたいと思います。


段取りの悪さから痛い出費!!

島田さんは39歳。現在サラリーマンで、妻と3歳の男の子、1歳の女の子の4人暮らし。長年住んでいた茨城県のつくば市から東京への転勤が決まりました。いろいろと準備も必要だろうという上司からの温かい配慮で2ヶ月前の2月には転勤が決まり、4月初旬に引越しをすることになりました。

ところが、転勤前は仕事の引継ぎなどで大忙し。しかも初めての転勤だったため、何から始めればよいのかがよくわからず準備も遅れ気味になっていまい、3月中旬になってようやく引越し準備開始。それからがハプニングの連続でした。

引越業者の手配がギリギリになってしまい、3月下旬から4月上旬は引越し業者の繁忙期のためなかなか見つかりません。午後からならば引き受けてくれるという格安の引越業者を見つけて申し込んだのですが、その選択肢も後々後悔することになりました。

引越し当日、約束の午後2時になっても業者は現れず。事情を聞くと、前の引越が長引いたためで、到着したのがなんと夕方の6時。しかも作業者はなんと1人。当然のことながら時間もかかり、自分も手伝うハメに。ようやく荷物を積み込んで引越しが完了したのが深夜。2人の子供は機嫌が悪くなり一晩中泣き続け、島田さんは結局一睡もできませんでした。

しかも、その引越し業者の荷物の扱いが乱暴だったため、翌日に開梱すると多くの荷物が破損していることがわかりました。その引越業者に連絡して損害賠償を求めたものの取り合ってくれず、結局諦めて新しいものを購入することとなりました。こんなことならば多少値段が高くても信頼できる引越し業者を選べばよかったと後悔しきりの島田さんでした。


引越しが決まったらまずはToDoリストを作成

まずは引越しが決まったら、「何をすべきか」のリストを作成することが大事です。
例えば「引越しが決まったらすぐに行うこと」「2週間前までに済ませること」「1週間前までに済ませること」「前日」「当日」「引越し後」などに分けてリストを作成するとよいでしょう。この中でも特に大事なのは「引越しが決まったらすぐ行うこと」のリスト作成です。例えば以下のようなものになります。

項番 項目
1 引越方法の検討と引越会社の手配をする
2 貸主・不動産管理会社へ連絡する(旧居)
3 新居の下見と家具の配置を検討する
4 新居周辺の環境を調べる
5 不要家財を処分する
6 貸主・不動産管理会社へ連絡する(新居)
7 子供の転校手続き準備をする

この中でも引越し業者選びは気持ちよい引越しをする上でとても重要な要素です。
選ぶポイントをしっかりと抑えておきましょう。

1. 信頼できる引越し業者を選ぶ
2. 業者からの見積内容をしっかりとチェックする
3. 朝一番の時間帯を確保する


1. 信頼できる引越し業者を選ぶ

引越業者は、車両運送事業法に基づき運送事業者としての事業免許取得が義務付けられています。ところが、実際にはこの免許を取得していない業者もあります。ナンバープレートが緑(軽トラックであれば黒)かどうかを見ればわかるのですが、これは見積段階ではわかりませんので、まずは見積書に本店(本社)所在地、正式名称、許可番号、電話番号、見積担当者の名前がきちんと記載されているか確認しましょう。許可番号などの記載のない引越業者は、違法ですので、費用が安くても利用しない方が無難です。

引越を依頼するということは、自分の大事な個人情報を渡すことになり、特に氏名や住所はもとより、家族構成や家財一式に至るまでのデータが全てわかってしまいます。その点でも信頼できる引越し業者を選ぶことはとても重要であり、違法な業者は選ばないように気をつけましょう。


2.見積内容をしっかりとチェックする

引越業者からの見積もりを複数の業者から取って比較します。品物を運ぶだけの業者もあれば、荷造りから開梱・収納まで全てお任せのコースを用意している業者などいろいろと作業内容を選べる業者まで様々ですので、自分が期待しているプランを業者に伝えたうえで、見積もりの金額に何が含まれるかをしっかり確認することが重要です。特に万が一のときの修理、弁済の対応が保険でどこまでカバーされるかはしっかり確認するようにしましょう。逆に保険についての明確な説明のない業者は輸送保険に加入していないおそれもありますので、そのような引越業務は選定しないほうがよいでしょう。また、ピアノや大型家具などを運ぶ際、家やお部屋からの搬出、トラックへの積込作業、積み下ろし作業、新居への搬入などで特殊技術や経験が必要な作業が大半を占めます。このため引越し当日はどのような作業員が何名体制で来るのかを確認することも忘れずに行いましょう。


3.朝一番の時間帯を確保する

引越業者に依頼する場合、なるべく早い時間帯からスタートできれば理想的です。逆に、引越業者の作業がその日の2件目以降になる場合は、遅くなるリスクがあることを認識しておきましょう。

あまりに遅くなると近所迷惑になりますし、また島田さんのように子供が小さい場合、夜が遅くなると子供への影響も心配されます。

特に3月下旬〜4月上旬にかけては1年で一番忙しい時期になりますので、この時期に引越しをするのであれば、なるべく早く業者を選ぶようにしましょう。この時期だと直前に引越し業者を探そうとすると、朝一番の時間帯をなかなか確保できないケースもあるので注意が必要です。

なお、最近では各業者もインターネットで申込が可能になっていますが、お手軽な半面危険も多いので注意が必要です。成約前に業者から正式な見積書を受領するか、最低限でも送信画面を保存しておかないと、「万一の場合に業者の話し合いの根拠になるものが残らない」あるいは「引越しの当日になっても業者が現れず、連絡先もわからない」などということがあるようです。そのため、せめて引越し業者の電話番号と担当者は保管しておきましょう。


よい引越しは段取りが命!

引越しをする人にとっては、新しい生活が始まる大切な第1歩です。よい引越しの条件は段取りが全てといっても過言ではありません。引越しは2〜4月にかけてピークを迎えますので、この時期に引越しを予定される方はなるべく早く、前もって準備を進めていただきたいものです。


執筆:坂本光(さかもと ひかる)CFP
一級ファイナンシャルプランナー・CFPR、日本キャリア開発協会認定キャリアカウンセラー、日本応用カウンセリング審議会認定心理カウンセラー。2006年5月週末起業を決意し、通信事業者に勤務しながら合同会社FPアウトソーシング代表を務める。ファイナンシャルプランニングに関する個別相談・セミナー講師としても活動中。

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